新人ナース:
「先輩、12誘導心電図って何が分かるんですか?たくさん波形があって、正直どこを見ればいいのか分からなくて……。」
先輩ナース:
「いい質問だね!一言でいうと、12誘導心電図で分かることは“心臓のトラブルを早期発見すること”なんだ。特に大事なのは次の3つだよ。」
- 血流不足を見つける
- 異常な部位を特定する
- 不整脈を診断する
新人ナース:
「なるほど!その3つについて詳しく教えてください!」
① 血流不足を見つける(心筋虚血や梗塞の発見)
先輩ナース:
「まず、12誘導心電図は心臓の血流不足、つまり心筋虚血や心筋梗塞を見つけるのに使えるよ。特に、ST上昇やST低下は冠動脈が詰まったり狭くなったりしているサインだから、注意深く見る必要があるね。」
新人ナース:
「STの変化を見るだけで、心筋梗塞とかが分かるんですね!」
イラスト案:
- 心筋梗塞のイメージ図:心臓の冠動脈が詰まって血流が止まった箇所を示す図(例:冠動脈に「×」印や赤色の詰まりを描写)。
- ST上昇・ST低下を示す波形図:波形がどう変化するかを簡単に示すイラスト。
② 異常な部位を特定する(どの部分が問題なのか)
先輩ナース:
「次に、心電図は心臓のどの部分に異常があるかを特定するのに役立つよ。例えば、前壁の異常はV1~V4、下壁の異常はII、III、aVFで見られることが多いんだ。これを知っておくと、異常がある場所がピンポイントで分かるようになるよ。」
新人ナース:
「部位ごとの波形を理解しておくことで、心臓のどこに問題があるか分かるんですね!」
イラスト案:
- 心臓の部位を示す図:前壁、下壁、側壁を色分けして示す図(心臓を正面から見た簡単な模式図)。
- 誘導ごとの対応表:V1~V6やI、II、IIIがそれぞれどの部位を見ているかを図で表現。
③ 不整脈を診断する
先輩ナース:
「最後に、12誘導心電図は不整脈を診断するのにも欠かせないよ。心房細動や心室性頻拍のような不整脈は、波形を見てすぐに分かる場合があるんだ。RR間隔やP波、QRS波に注目して確認することが大事だね。」
新人ナース:
「不整脈が分かると、緊急性があるかどうかも判断できそうですね!」
イラスト案:
- 心房細動や心室頻拍の波形例:正常波形と不整脈波形を並べて比較。
- リズムの乱れをイメージした図:心臓のイラストに「リズムの乱れ」や「⚡」のアイコン。
まとめ表
12誘導心電図で分かること | 具体例 | 波形のポイント |
---|---|---|
血流不足を見つける | 心筋虚血、心筋梗塞 | ST上昇、ST低下 |
異常な部位を特定する | 前壁、下壁、側壁など | 誘導ごとの波形変化 |
不整脈を診断する | 心房細動、心室性頻拍、心室細動など | RR間隔やP波、QRS波の異常 |
次回予告
先輩ナース:
「次回は、12誘導心電図でまず注目すべきポイントについて話すよ。特にST変化は、心筋虚血や梗塞を見つけるのにとても重要だからね!」
新人ナース:
「分かりました!ST変化のポイント、楽しみにしています!」