1分で学ぶ!ペースメーカーが入っているのに自脈が出ている理由

①ペースメーカーの設定値より自脈が多いときは、ペースメーカー波形が出ていなくても異常ではないんだ!

②ペースメーカーは、
👉 「設定以下の脈のときだけ」 作動する仕組み。
それ以外はお休み中。

③自脈が出ている=心臓が自分で頑張っている状態。
このときはペースメーカーが動かなくても正常だよ。

④ただし、
⚠️ 設定より自脈が遅いのにペースメーカー波形が出ていない場合、
ペーシング不全(作動していない)を疑うんだ。

⑤ペースメーカー波形と自脈が混ざって見えるときは、
ペースメーカーが自脈の動きを見て、タイミングを合わせてサポートしてる状態。
交互に出ていても異常ではないよ。

ここまでで“1分レッスン”完了!おつかれさま〜
もっと詳しく知りたい人は下の記事も読んでみてね!

こんにちは!
看護師歴12年目、現役循環器ナースのどんどんだよ。
このブログでは、心電図が苦手な看護師さん向けに、現場で役立つ心電図の見かたを中心に、
「これって正常?」「どこを見ればいいの?」という疑問を、わかりやすく、ていねいに解説していくよ。
さて今回は——
「ペースメーカーが入っているのに自脈が出てる?」
そんな“あれ?”と思う瞬間について見ていこう。
この記事では、市田聡先生の本『ハート先生の心電図レクチャー基礎編』を参考にして進めていくよ。
目次
- 1分で学ぶ!ペースメーカーが入っているのに自脈が出ている理由
- 正常な場合:自脈があるときはペースメーカーは作動しない
- 異常な場合:設定より遅いのにペースメーカーが動かない
- 自脈とペースメーカー波形が混ざるとき
- 今回のまとめ


ペースメーカー波形のことはもうわかったよ!
P波かQRS波がなかったらスパイクを出すのと、QRS波は太くなるのが特徴だね!


あれ?でもこの人、ペースメーカーが入ってるけど、どちらもないなー?
というか、ペースメーカーを入れる前と同じ波形が出てるんだけど……
もしかしてペースメーカー壊れてる!?

ううん、それは正常な状態だね。
でもね、場合によっては異常のときもあるから、そこを見分けるのが大事なんだ。

えっ、同じように見えても“正常”なときと“異常”なときがあるの?

そうなんだ。
じゃあ今回は、**“正常なとき”と“異常なとき”**を比べながら見ていこう!
正常な場合:自脈があるときはペースメーカーは作動しない

ペースメーカーはね、設定された下限の脈拍より少ないときだけ動く仕組みなんだ。
たとえばDDD50–130に設定されてるなら、脈が50回/分より多いときは
ペースメーカーはお休み中(監視モード)。
つまり、スパイクが出ていなくても正常なんだよ。


なるほど〜!
設定の50回より多い60とか70で出てるなら、
自分の心臓がちゃんと頑張ってるってことなんだね!

そうそう。
しかもペースメーカーが動いていないときは、
**ペースメーカーを入れる前の“もともとの波形”**が出てるんだ。
だから洞調律だった人なら洞調律のまま、
心房細動だった人ならそのまま心房細動の波形が出るんだよ。

へぇ〜!
“ペースメーカー波形が出てない=壊れてる”って思ってたけど、
自分の心臓がちゃんと頑張ってるってことなんだね!
- 設定された下限の脈拍より多いときは、ペースメーカーはお休み中(監視モード)
- ペースメーカーがお休み中は、入れる前の波形(洞調律や心房細動など)が出る
異常な場合:設定より遅いのにペースメーカーが動かない

でもね、もし脈が設定よりも遅いのにスパイクが出ていなかったら、
それは**ペーシング不全(作動していない)**かもしれない。


なるほど。設定より遅いのにスパイクが出てないなら、
ペースメーカーが働いてない可能性があるってことか!

その通り。
だから、“脈の速さ”と“スパイクの有無”をセットで観察することがポイントなんだよ。
- 設定より脈が遅いのにスパイクが出ていない → ペーシング不全の可能性
- 徐脈やポーズが見られたら要注意!
- “脈拍数”と“スパイクの有無”を一緒に確認
自脈とペースメーカー波形が混ざるとき

そういえば、ペースメーカー波形と自脈の波形が混ざってるときもあるけど、
あれはどういう状態なの?

それは、ペースメーカーが自脈の動きを感知して、必要なタイミングでサポートしている状態なんだ。
自分の脈が出たり出なかったりすると、ペースメーカーが“次の脈が遅れそうだ”と判断して、
ちょうどいいタイミングでスパイクを出してくれる。
だから、ペースメーカー波形と自脈の波形が交互に混ざって出るように見えるんだよ。
これは異常じゃなくて、ペースメーカーと心臓がちゃんと連携できている証拠なんだ。


なるほど〜!
ペースメーカーがちゃんと“自脈を感知して”動いてるってことなんだね!
協力してリズムを保ってるなんて、すごいチームワークだね!

そうそう!
でもね、注意が必要なパターンもあるんだ。
自脈が出てすぐにペースメーカー波形(スパイク)が出るようなら要注意!

これは、ペースメーカーが自脈を感知できずに動いている可能性があるんだ。
タイミングが重なると、“R on T”といって危険な不整脈を引き起こすこともあるからね。
だから、混ざって見える波形でもスパイクのタイミングには気をつけて観察することが大事だよ。


混ざってるときは全部OKじゃなくて、スパイクが出るタイミングもチェックが必要なんだね!

その通り!
ペースメーカーは“全部を代わりに動かす”機械じゃなくて、
“足りないときだけ助ける”機械なんだ。
- 自脈とペースメーカー波形が交互に出ているだけなら問題なし
- ペースメーカーは自脈を感知し、必要なときだけサポートしている
- ただし、自脈のすぐ後にタイミングを考慮せずスパイクが出るときは要注意!
→ 感知がうまくいっておらず、“R on T”など危険な波形になることがある
今回のまとめ

ペースメーカーが入ってる患者さんの波形を見たときに、
“ペースメーカー波形が出てない=壊れている”って思っちゃうことがあるよね。
でもね、ペースメーカーって、“足りないときだけ助ける”機械なんだよ。
心臓のリズムが設定された下限より遅くなったときだけ、
必要に応じて電気刺激(スパイク)を出してサポートする仕組みになってるんだ。
①正常なとき
- 脈拍が設定より多い(例:DDD50設定で脈が60〜70回/分など)ときは、ペースメーカーはお休み中(監視モード)。
- このときはスパイクが出ていなくても正常で、自分の心臓がしっかり動いている証拠。
- 波形には、ペースメーカーを入れる前の**もともとのリズム(洞調律・心房細動など)**がそのまま現れる。
②異常なとき(ペーシング不全)
- 脈が設定より遅いのにスパイクが出ていない場合は、ペースメーカーが作動していない可能性あり。
- 徐脈になっていたり、一時的に脈が止まったように見える「ポーズ」があると要注意。
- こうしたときはペーシング不全を疑い、早めの報告・対応が必要。
③自脈とペースメーカー波形が混ざっているとき
- 自脈とペースメーカー波形が交互に出ているだけなら問題なし。
- ペースメーカーが自脈を感知し、必要なタイミングで補助している証拠。
- ただし、自脈のすぐあとにスパイクが出るようなら注意が必要。
→ ペースメーカーが自脈を感知できておらず、R on Tなどの危険な不整脈を引き起こすことがある。

ペースメーカーが入っていても、必ずペースメーカー波形が出るわけじゃないんだね。
ちゃんと心臓が頑張ってるときは、ペースメーカーは休んでるんだ〜

そうそう!
だから波形を見るときは、ペースメーカーの設定と、脈の速さ、
それからペースメーカー波形のタイミングをセットで観察するのがポイントなんだよ。

ペースメーカーは“心臓の代わりに全部動かす機械”じゃなくて、
**“必要なときだけ助けるパートナー”**なんだ。
“ペースメーカー波形がない=異常”と思い込まずに、
脈の速さや波形のリズムを観察することが大切だよ。
焦らず落ち着いて、ペースメーカーと心臓の**“チームプレー”**を見守ろう!

























ここを理解できるとね、“ペースメーカー波形が出てないけど壊れてる!?”って
焦って報告しちゃうミスが減るんだ。
落ち着いて、“今は自脈が出てるだけかな?”って判断できるようになるよ。