初心者向け!現場でよくみる波形20選

どんどん

こんにちは!

循環器ナース歴9年目、看護師歴12年目のどんどんです!

この記事は、病棟で働く“心電図が苦手な看護師さん”向けに書いています。

今回は、現場で役立つ20波形について取り上げます!

心電図の勉強を始めると、きっとこんなことを思うんじゃないでしょうか?

  • 波形が多すぎて、何から勉強すればいいのかわからない…
  • 何個の波形を覚えれば、心電図を読めるようになるの?
  • 結局、現場でよく見る波形ってどれなの?

私も最初は同じように思っていました。

「全部覚えるなんてムリでしょ…!」と何度も心が折れそうになったのを覚えています。

でも大丈夫です。

実は、よく出る波形ってある程度決まっているんです!

そこで今回は、“これだけ押さえておけば大丈夫!”という波形を20個に厳選し、

初心者でも無理なく覚えられるように3つのステップに分けてやさしく解説していきます!

目次

まず覚えるべき20波形とは?

まずは、今回取り上げる20個の波形を一覧で見てみましょう!

覚えるべき20波形一覧

  1. 洞調律
  2. 心房細動
  3. 心房粗動
  4. PAC(心房性期外収縮)
  5. PVC(心室性期外収縮)
  6. ノイズ
  7. 心室頻拍(VT)
  8. 心室細動(VF)
  9. 心停止(Asystole)
  10. トルサード・ド・ポアン
  11. ST変化(ST上昇・下降)
  12. 洞不全症候群
  13. 1度房室ブロック
  14. 2度ブロック(ウェンケバッハ)
  15. 2度ブロック(モビッツ2型)
  16. 3度ブロック
  17. ペースメーカー波形
  18. ペースメーカー不全
  19. PSVT(発作性上室性頻拍)
  20. 房室結節調律
エーエフちゃん

いや〜無理無理!“まずは20個!”ってさらっと言われたけど、これ教科書の目次じゃん〜!

サイナス

そう思うよね。でもこの中の5個だけで95%はカバーできるんだ。まずはそこから、一緒にやっていこう!

「こんなに覚えられない〜!」って思うの、すごくわかります。

でも安心してください。この20個、ぜんぶ一気に覚える必要はありません。

覚える順番に沿って、3つのステップに分けてやさしく解説していきます。

STEP1:まずはこれだけ!現場でよく出る波形5選

  1. 洞調律
  2. 心房細動
  3. PAC(心房性期外収縮)
  4. PVC(心室性期外収縮)
  5. ノイズ(アーチファクト)

この5つは、モニター心電図で圧倒的によく見かける波形たちです。

特に1〜4の波形は、現場で見る波形の95%を占めるといってもいいほど頻出!

それだけに、「これって異常?」「報告したほうがいい?」といった判断のカギになります。

また「ノイズ」も意外と重要!見慣れていないと、「何これ…!?」と混乱しがちなので、最初に見分け方を知っておくと安心です。

エーエフちゃん

波形ってめっちゃいっぱいあると思ってたけど、最初はこの5つだけでいいの!?それならできそうかも…!

サイナスくん

うん、よく出る波形から覚えた方が、現場では確実に役立つよ。特に“洞調律”はすべての基準になるから、最優先で覚えよう!

STEP2:命にかかわる!緊急波形3

  1. 心室頻拍(VT)
  2. 心室細動(VF)
  3. 心停止(Asystole)

この3つは、いわゆる**“緊急波形”**。

これらが出現したときは、すぐに対応が必要です。

ただ実際には、ノイズによって間違って表示されることも多いため、「これは本物かどうか」を落ち着いて見極める力が必要になります。

でも、判断に迷ったときはとにかく**“患者さんの様子を優先して確認”**が基本!

エーエフちゃん

これって全部ヤバいやつじゃん!?…もし見つけたらパニックになりそう〜!

サイナスくん

焦らないで。“波形”より“患者さん”を見る!それを忘れなければ、大丈夫ですよ。

STEP3:「場面別に」覚えておきたい12波形

(優先順位は人によって変わるので、4つのカテゴリに分類!)

ここからの波形は、一気に覚える必要はありません。

**「どんな場面で出会うか」**によって、覚える順番は人それぞれ。

以下の4つのカテゴリーに分けて、自分の現場や役割に合わせて、必要なものから覚えていきましょう!

【カテゴリー①】知っておくと安心!リズムがややこしい波形4選

  1. 心房粗動(AFL)
  2. 発作性上室性頻拍(PSVT)
  3. 房室結節調律(AV junctional rhythm)
  4. トルサード・ド・ポアン(Torsades de Pointes)

PACや心房細動が読めるようになってきたら、次はこのグループ!

一見して区別がつきにくいものもありますが、リズムの規則性やP波の有無を意識すると見分けやすくなります。

エーエフちゃん

なんかどれも“それっぽい”んだけど…結局どれがどれなのか分からない〜

サイナスくん

そういう波形こそ、**特徴を知っておくだけで見間違いを防げるよ。**安心して、順番に整理していこう!

【カテゴリー②】はじめての12誘導!異常を見逃さないポイント1選

  1. ST変化(ST上昇・下降)

12誘導心電図を使う場面では必須!

心筋梗塞などの急性冠症候群の兆候を見逃さないためにも、最低限の“STの上がり・下がり”は読めるようにしておきたいところです。

エーエフちゃん

12誘導って…あのたくさん線つけるやつでしょ?めっちゃムズそうなんだけど…

サイナスくん

全部覚えなくても、“STが上がってるか下がってるか”だけでも分かれば、十分役に立つよ!

【カテゴリー③】徐脈・失神の原因はこれかも?ブロック波形5選

  1. 洞不全症候群
  2. 1度房室ブロック
  3. 2度房室ブロック(ウェンケバッハ)
  4. 2度房室ブロック(モビッツ2型)
  5. 3度房室ブロック

脈が遅くなっていたり、失神の原因を考えるときに重要な波形たち。

ブロックの種類によって緊急度や対応が変わるので、しっかり分類を理解することが大切です。

エーエフちゃん

わたし、心電図向いてないかも…。なんか覚えれば覚えるほど混乱してきたよ〜

サイナスくん

そんなことないよ!少しずつ分かっていく過程がすごく大事なんだ。ここであきらめずに一緒に進もう!

【カテゴリー④】はじめてのペースメーカー!これだけは覚えたいポイント2選

  1. ペースメーカー波形
  2. ペースメーカー不全

ペースメーカーの患者さんを安全にケアするために。

ペースメーカー波形の“正常”と“異常”の違いを理解することで、患者さんの異変にいち早く気づけるようになります。

波形の基本的な見方を覚えて、落ち着いて判断できるようになりましょう。

エーエフちゃん

今日、はじめてペースメーカーの患者さん受け持つんだけど…ちゃんと作動してるか判断できなかったらどうしようって、不安でいっぱい…

サイナスくん

その気持ちがあれば大丈夫。判断に迷ったら、周りに相談していいし、まずは“気づける目”を育てていけばいいよ。

今回のまとめ:まずは現場でよく見る波形から覚えよう

  • 全部で20個あるけど、いきなり全部は覚えなくてOK!
  • よく出る波形(STEP1)と、命に関わる波形(STEP2)を最優先に!
  • あとは自分の配属や経験に合わせて、STEP3から少しずつ覚えていこう!

焦らなくて大丈夫。1つずつ、一緒に進んでいきましょう。

エーエフちゃん

なんか少しだけ、心電図が味方になってきた気がする〜!

サイナスくん

うんうん、その調子!“わかるかも”が増えれば、それが一番の成長だよ。

今回はここまで!おつかれさまでした〜

完璧じゃなくていいんです。ゆっくり覚えていきましょう!

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管理人どんどん
はじめまして、管理人のどんどんと言います。 看護師11年目の循環器ナースです。 心電図がわからない新人、中途採用、病棟異動できた看護師さんに心電図を指導していますが、病棟勤務のため対面では十分に教える時間が取れないことから、ブログという形で心電図の見方を伝えられたらと思い始めようと思いました。ブログは初めてなので、少しずつ改善していこうと思います。長い目で見て頂ければ、徐々に良くなっていくと思うのでよろしくお願いします。