今回は、よく質問をいただく
「心電図って何から勉強すればいいんですか?」
という疑問についてお話しします。
「心電図を勉強しよう!」
そう思って本を開いてみても…
- 最初から内容が難しい…
- 専門用語ばかりで頭に入らない…
- 波形が暗号にしか見えない…
こんな経験はありませんか?
私自身も新人の頃はまったく同じでした。
勉強会に参加しても、
「なんとなく聞いて終わった…」
ということが何度もありました。
先輩に勉強方法を聞いても、
「毎日モニターを見ていれば分かるよ。」
と言われたり、
「実は私も心電図は苦手なんだよね。」
と言われたり…。
結局、
「じゃあ何から勉強すればいいの?」
という状態だったんです。
この記事で分かること
この記事では、
知識ゼロから心電図を学ぶための順番
を紹介します。
国家試験に合格できる知識を持っている皆さんなら、
基礎さえ理解できれば、その後の本や勉強会の内容が理解しやすくなります。
心電図の勉強は波形から始めない!
初心者が一番やってしまいがちなのが、
いきなり波形を覚えようとすること。
でも、心臓の動きが分からない状態で波形を見ると、
ただのギザギザした線にしか見えません。
まずは、
「心臓がどう動いているのか」
を知ることが大切です。
心臓の動きがイメージできるようになると、
心電図の波形も
「心臓の動きを表しているものなんだ!」
と少しずつ分かるようになります。
STEP① 心臓の間取りは「2階建4K」です!
STEP② 心臓で働くメンバーを知ろう!
STEP③ 心電図で使う用語を学ぼう!〜基礎編①〜
STEP④ 心電図で使う用語を学ぼう!〜基礎編②〜
STEP⑤ 典型的な波形の特徴を学ぼう①〜基本波形4選編〜
STEP⑥ 典型的な波形の特徴を学ぼう②〜緊急波形3選編〜
STEP⑦ 典型的な波形の特徴を学ぼう③〜ブロック波形4選編〜
STEP⑧ 典型的な波形の特徴を学ぼう④〜洞不全編〜
「8ステップもあるの?」
そう思った方も安心してください。
1記事あたり5〜10分ほどで読める内容になっています。
全部読んでも学ぶ波形は12種類だけ。
でも、この12種類は現場でもよく遭遇する波形ばかりです。
まずはこの12種類を理解するだけでも、心電図に対する苦手意識は減るはずですよ。
それでは早速、
STEP①「心臓の間取りは「2階建4K」です!」
から始めていきましょう!
目次


サイナスくん!心電図を勉強したいんだけど、何から始めればいいの?

心電図は心臓の動きを記録したものなんだ。だから、まずは心臓がどんな仕事をしているのかを知るところから始めよう!
心臓は血液を送る工場!
心臓の役割は、とてもシンプルです。
全身に血液を送り、酸素を届けることです。
皆さんは、『はたらく細胞』という漫画やアニメを知っていますか?
あの作品では、赤血球が酸素を運ぶ配達員として描かれていますよね。
実際の体の中でも、血液は酸素や栄養を全身へ運ぶ大切な役割をしています。
私たちは歩いたり、勉強したり、ご飯を食べたり、寝ている間も体の中でたくさんの酸素を使っています。
その酸素を運んでいるのが「血液」です。
そして、その血液を全身へ送り続けているのが「心臓」なんですね。
つまり心臓は、24時間365日、一度も休まず血液を送り続ける工場なんです。

心臓の間取りは「2階建て4K」!

心臓が工場ってことは分かったけど、心臓の中ってどうなっているの?

実は心臓は、2階建て4Kの工場みたいな構造なんだ!
心臓の中には4つの部屋があります。
- 上に2部屋
- 下に2部屋
と並んでいて、まるで2階建ての建物のような形をしています。
2階にある部屋を心房、
1階にある部屋を心室と呼びます。
さらに右と左に分かれているので、
- 右心房
- 左心房
- 右心室
- 左心室
の4つの部屋があります。
最初は名前を全部覚えなくても大丈夫です。
まずは、
「心臓は2階建て4K!」
というイメージだけ持ってください。

- 心臓は2階建て4K!の構造
- 上が心房、下が心室
4つの部屋には役割がある!

4つの部屋は同じ仕事をしているの?

工場には部署があるように、心臓の部屋にもそれぞれ担当があるんだ!
心臓は、血液を全身へ送り出す工場です。
それぞれの部屋が協力して働くことで、血液を送り続けています。
まず2階にある心房は、血液を受け取り、1階の心室へ渡します。
そして1階にある心室が、血液を心臓の外へ送り出します。
- 右心室は肺へ
- 左心室は全身へ
という担当になっています。
血液は、この4つの部屋を順番に通りながら全身を巡っていきます。

心房が心室に血液を渡し、心室が全身に血液を送っている!
心室は心房よりエネルギーをたくさん使う!

心房も心室もは、同じくらいの力で動いているの?

実は、使っているエネルギーの量が全然違うんだ!
心房の仕事は、血液をすぐ下にある心室へ送ることです。
近くへ送るだけなので、それほど大きなエネルギーは必要ありません。
一方、心室は血液を心臓の外へ送り出します。
肺や全身へ血液を送り届けるため、心房よりもずっと多くのエネルギーを使って働いています。
だから心室は、心房より筋肉が厚く作られているんです。
工場で例えるなら、
心房は隣の部署へ荷物を渡す担当。
心室は工場の外へ荷物を配送する担当です。
外まで荷物を運ぶ方が、多くのエネルギーを使うのは想像できますよね。
心臓も同じです。

心室は、心房よりもたくさんのエネルギーを使って働いている!
心電図は心房と心室が動いたサイン!

でも、心臓の部屋を覚えることと心電図って関係あるの?

今日勉強したことが、そのまま心電図につながるんだ!
心電図は、心房と心室が動いた様子を記録したものです。
心房が動けば、その動きが心電図に表れます。
心室が動けば、その動きも心電図に表れます。
つまり心電図は、ただギザギザした線ではありません。
「今、心房が動いた!」
「今、心室が動いた!」
という、心臓からのサインなんです。
だから、心電図を理解するためには、まず心房と心室の役割を知ることが大切なんですね。

心電図は『心房が動いた』『心室が動いた』という心臓からのサイン!
STEP1まとめ
今回は、心臓という工場について学びました。
覚えておきたいポイントは、この5つです。
- 心臓は2階建て4K!の構造
- 上が心房、下が心室
- 心房が心室に血液を渡し、心室が全身に血液を送っている!
- 心室は、心房よりもたくさんのエネルギーを使って働いている!
- 心電図は『心房が動いた』『心室が動いた』という心臓からのサイン!

心電図って、ただのギザギザした線じゃなかったんだね!

そうなんだ!
でも、工場は建物だけでは動かないよね。

確かに!働く人がいないと工場は動かないね!

その通り!
心臓にも工場を動かすスタッフがいるんだ。
そのスタッフが働くことで、心房と心室は正しい順番で動いているんだよ。

STEP1、お疲れさまでした!
今回は、心臓の構造と、それぞれの部屋の役割について学びました。
「心電図」と聞くと、どうしてもギザギザした難しい波形を思い浮かべてしまいますよね。
でも実際には、心房や心室が動いた様子を線で表したものが心電図なんです。
この土台が理解できれば、これから学ぶ心電図も「何を表している波形なのか」が少しずつ見えてくるようになります。
次回のSTEP2では、心臓という工場で働く「スタッフ」を紹介します。
心臓は勝手に動いているわけではありません。
工場のスタッフが働くことで、心房と心室は決まった順番で動いています。
そのスタッフが誰なのか、そしてどんな役割をしているのかが分かると、心電図の波形ができる理由も理解できるようになります。
それでは、STEP2「心臓で働くメンバーを知ろう!」でお会いしましょう!




















こんにちは!
循環器ナース歴9年のどんどんです。